前回の続きで、ネガティブ本能について。
ネガティブ本能とは
「物事のネガティブな面だけに注目してしまう習性」です。
人は生まれ持ってこの習性をもっているのですが、メディアから触れる情報にも大きな影響を受けています。
例えば、
飛行機が落ちましたってニュースはあるけど、無事ニューヨークに着陸しましたってニュースにはならないですよね。
メディアからは当たり前の情報は得られないで、低確率で起こるネガティブな事がニュースなんです。それに毎日触れていると心はそっちに寄せられちゃいますよね…
また、世界では貧困層が多くいて、貧富の差が広がっている!と言う話はニュースとなり共感できてしまいますが、ポジティブの方で捉えると、
この20年で世界の貧困層の人数(一日2ドル以下の生活者)は半分になりました!
世界の皆が頑張ってるね!
との事実があるのですが
ニュースにもならないし、なっても共感は得られにくいのです。
人はネガティブな情報を見て本能的に共感力を上げてしまうのです。
医薬品の世界では、2017年に発覚したc型肝炎の特効薬「ハーボニー」の偽薬事件。
業界の人はみんな知ってて、再発防止って意識は多くの人が言います。
この偽薬事件では
10ボトル280錠のニセ薬が発見されました。
一部の医薬品現金問屋夫婦の犯行でした。(逮捕されました)
日本で流通している医薬品の錠剤の数はもはや正確には分かりませんが、医薬品のEDI発注データ件数は3億レコードを超えるので、30億錠とかのオーダーです。
(電卓でもケタ表示できないくらいの発生率です)
これも、正しい流通はニュースにならず、珍しい事件がニュースになり、ネガティブ本能として人々の中に定着してしまってます。
対策するのはとても良いことですが、ネガティブ情報の心の占める割合を元に、何かをやらない理由にしては行けません。
「恐怖本能」と「ネガティブ本能」は普段の生活の中でも色濃く起きてる話です。
そこに当たり前の別の真実があっても多くの人々は共感しません。
ネガティブ情報が作る発生率の低いリスクを共感している方が世間ではメジャーの集団です。
でも、これからAIに色々考えさせて、ポジティブなデータを信じれるようになってきたら…
AIに恐怖本能とネガティブ本能を入れなけば世界の色んな判断軸は変わってきますね。
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